れとろげ。

ファンタジー風創作小説『ようこそ麒麟亭へ』

2009年11月27日

DS 『Wizardry 生命の楔』

Wizaradryと言えば、
このブログでもその亜種を何度も取り上げているように、
コンピュータRPGの原点とも言える作品ですが、
ここ数年はその版権があっち行ったりこっち行ったりとややこしいことになっていまして、
その新作が、どういうわけだかAmazon限定という特異な形態で発売されました。





世界樹の迷宮女神転生SJなんかもそうですが、
DSの2画面を使って、片方にゲーム画面、片方にMAP画面というのは
3DダンジョンRPGとは相性が抜群に良くって、
ある意味このハードはそのために生を受けたのだと言い切ってしまいたいぐらいです。
ペンで寧々さんにタッチするためのハードじゃなくて。


さて、このアマゾンWizこと『生命の楔』ですが
根本的なシステムはWizardryの基本を忠実に受け継ぎながら、
序盤の丁寧なチュートリアルなど、初めてこの種のゲームに触れるプレイヤーに対してもわかりやすく作られています。
かと言って、ライトユーザー向けのヌルいRPGなのかと言うとそうではなく、
中盤以降は、新しい階層に下りるたびに、通常エンカウントでもちょっと気を抜くと全滅するという硬派なバランス。

また、ダークゾーンをタッチペンの明かりでかすかに照らしながら進んだり、タイミングを合わせてうまく進まないとダメージを受けるという、リアルタイム性をうまく生かしたトラップなど、
近年のゲームならではのアイデアを取り入れたアレンジが加えられています。


オーソドックスなWizとの最大の違いは、
呪文スキル(職業ごとに設定された特技。カウンターや氷系呪文ボーナスなど。ビショップのアイテム識別や、盗賊の“隠れる”などもスキル扱いとなった)は
店で買って覚えるシステムになったことでしょうか。

スキルは転職しても受け継がれるので、
たとえばアイテムを鑑定できるロードや、隠れる→不意打ち を使える魔術師なんかも作ることができます。
ただしドラクエなんかに比べると、育成の手間や転職のデメリットが大きいので
そう簡単に万能キャラを作ることはできません。






……というふうに、客観的に見れば決して完成度は低くない作品なのですが、
古くからのWizardryファンからは総スカンに近い状態となっています。
なぜでしょう?

それは、『自分でキャラクターを作って楽しむ』というWizの伝統を根本から覆し、
本作には最初からストーリーのために用意されたお仕着せのキャラたちが存在するからです。




これが“主人公”盗賊のカイくん。
彼らは特別な固有のグラフィックを与えられており、
自分で作成できるキャラクターたちの、各種族の男女1種類ずつしか用意されていないおざなりなグラフィックとはえらい違いです。

また、ストーリーに関わる特別な存在なので、
死んでも灰にもなることなく地上で生き返ります。

ドラクエで、主人公たちは教会で生き返るけど、それ以外の一般人は死んだら死にっぱなし、というのとよく似ていますね。

カイ君以外のキャラを外して、自作したキャラでパーティーを組むこともできますが、
その場合、オリジナルのキャラたちは戦闘には参加しないけど同行しているという設定になっており、
迷宮内でのイベントのたびに、出てきてあれこれと喋りだすのは彼らです。
自分の作ったキャラは、そのやり取りを黙って見てるだけ。

まるで、知り合いが一人もいない飲み会に参加することになったときのような場違いな空気。


だがしかし、そうなのです。これが本来あるべきリアルな冒険の姿なのです。

英雄と呼ばれる人物の傍らには常に、表舞台で語られることのない無名の仲間たちも数多く存在しました。
プレイヤーキャラクターが必ず物語の主役になれるとは限りません。
脇役に過ぎない自分を演じるという真のリアリティと自由度が、このゲームにはあります。

決して歴史に残らない脇役でしかないというリアルさと、
ドラマチックな物語のイベントやフラグに縛られることなく、
無関係なところでただただ迷宮をうろつく自由。

日ごろ、自由度自由度とわめいて一本道のRPGを否定し、
重箱の隅をつついては「リアリティがない」と批判するような古参のゲーマーが
この自由と現実を受け入れようとしないのは非常におかしなことですネ!



 ※ただ、説明書にはしつこいぐらいに
 「最初のうちは~」「ゲームを進めるうちに~」という表記がありますので
 そのうち何か変化があるのかもしれません。

 オリジナルキャラを除けば、ゲームバランスも迷宮の仕掛けも秀逸で
 かなり遊び応えのあるダンジョンRPGです。





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Posted by 白川嘘一郎 at 02:32│Comments(3)ゲーム
この記事へのコメント
げえっ!ボーパルバニーがいるよw
よだれ公爵さん逃げて~w
首が飛ばされ(ry
Posted by カビゴン at 2009年11月28日 17:45
このゲームでも容赦なく首をはねまくってきます。

カイ君とか、キャラグラフィックがはっきり表示されてるだけに、
想像してしまって生々しいです。
Posted by 白川嘘一郎白川嘘一郎 at 2009年11月29日 08:51
まぁ、実際は同階層にいるゲニンの方が気持ちいいくらいスパスパはねまくってくれるけどね、首を。
Posted by かえる at 2015年01月09日 01:36
 
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