れとろげ。

ファンタジー風創作小説『ようこそ麒麟亭へ』

2010年01月13日

誤用だ!

今回のバカデスの中で用いた、「敷居が高い」という表現が誤用でないかという指摘をいただいた。
確かに文字数の関係や、コーナーの暗黙のお約束ネタとして説明をはしょったところもあるので仕方ない面もあるのだが、
やはりどうもこの指摘には納得できない。

私が、「レベルが高くて手が届かない」という意味で「敷居が高い」を使ったように思われているようだが、
このコーナーではこれまでにさんざん、ゲームバランスや操作性が悪くて時間がかかって面倒くさいゲーム、
しょっちゅう死んではやり直すゲームなどをクリアしてきてるので、
数万人がプレイして数万人がクリアしているような正統派のゲームを、
今さら「ハードルが高い」などと思うはずがないのだ(笑)


以前も、相手をこらしめるため(それが正しいと信じて)故意にマナーの悪い振る舞いをしていた人物について
意味をわかった上であえて「確信犯」という語を用いたら、
「それは誤用ですよ」と指摘されたことがある。
どうもこういった「誤用の指摘」だけがネットで一人歩きしているような印象がある。

そこまで厳密な定義に従っていては、「確信犯」は刑法犯罪者に対してしか使えない。容疑者段階で使うのも誤りである。
「猿も木から落ちる」という慣用句は、本当に猿が木から落ちた場合にしか使えないことになる。一生に一回あるのか、そんな場面。


「敷居が高い」も、辞書などには「不義理や不面目のため訪問しづらい」と書かれていて、
つまり「レベルが高くて手が届かない」という解釈は明らかに間違いなわけだけども、
しかし不義理や不面目にもいろいろなケースが考えられるはずである。
例えば「未経験 = 一見さんであるという不面目」「高級な店の空気を自分が汚してしまうのではないかという不面目」などゆえに「敷居をまたぎづらい」というのも含まれるはずではないか。

付き合っている女の子を妊娠させてしまって、
これまで行ったことのない彼女の実家に挨拶に行くとか、
初めての訪問なわけだけども、「敷居が高い」以上にふさわしい表現があるだろうか。


敷居は足を上げれば簡単に越えられるものだけども、心理的抵抗がそれをさせないのであり、
肉体的障害に過ぎない「ハードルが高い」などの言葉に置き換えるほうが本来のニュアンスを損なうだろう。
慣用句とはすなわち比喩なのだから、範囲が広く曖昧になるのは必然だと思うのだが。


いやマジで誤用や誤字も多いからツッコんでいただけるのは歓迎なんですけども。

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Posted by 白川嘘一郎 at 00:20Comments(0)バカゲー戦禍FREEDOM

2009年07月08日

サンデー×マガジン [2]


『100万$キッド 幻の帝王編』(ソフエル・89年)





ドラクエのカジノだけを抜き出したようなゲーム画面。
対戦キャラに話しかけるとギャンブル勝負が始まる。





原作にも登場する敵キャラ、占い師マーベル
この水晶玉を通して、相手の瞳に映ったカードの数字を読み取るというイカサマで勝ちを積み上げてきた女。
福本伸行のマンガだったら5秒でバレてボコられて地下部屋行きだろう。

ま、それはともかく、この時代でこのサイズの1枚絵が多用されて、
しかもクオリティが高いというのは珍しいと思う。
これが後に同社開発のコンシューマー版『モンスターメーカー』シリーズのドット絵に受け継がれている……のかも。

なお、ソフエル自体は現在も、ICカードリーダーやシステム開発などをメインに行う
いまどきのIT企業にすっかり生まれ変わって存続している。



ちなみにこのゲームの主人公は、原作の主人公である二階堂ひろしとは別の少年であり、
ひろしはエンディングまで登場しない。
ラスボス“幻の帝王”は、マルに帝の字が描かれた覆面をかぶった謎の人物だが、
その正体はまあ想像が付くだろう。

『100万$キッド』のタイトルに恥じず、後半は数万$単位のチップが乱れ飛ぶことになるが、
かと言って移動する際の飛行機代が2000$から5000$もするのは、いくらなんでもボッタクリすぎではないかと思う。

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Posted by 白川嘘一郎 at 19:01Comments(2)バカゲー戦禍FREEDOM

2009年07月06日

サンデー×マガジン [1]


真!「サンデー×マガジン」
キャラゲー抗争の歴史



今回は、これまでにゲーム化されたサンデー・マガジンの連載作品を、小ネタ集的に取り上げてみました。

方向性が迷走しているとかいうわけではなく、単に私が毎回気まぐれで好き勝手にやってるだけです。すみません。

サンデー&マガジン50周年と言う以上は、やはり過去に発売されたキャラゲーの歴史にも目を向けないとね。
例によって紙面に収まりきらなかったネタをここで公開。



『バツ&テリー 魔境の鉄人レース』(ユース・87年)


バットとボールで行く手を阻む敵をぶちのめし、鉄人レースのゴールを目指すバツ&テリー。





1キャラ幅の穴や、階段状のブロックを飛び越え、
チェックポイントのフラッグをくぐってステージをクリアして、
次のステージが地下面だったあたりから、
初めて「あぁ、スーパーマリオが作りたかったのか」とわかる。
見た目がアレすぎてパクリだと気付かれないという珍しい例。

このゲームのエンディングは以下のような感じ。
(原文は全てカタカナで脱力感倍増だが、読みづらいので修正)



謎のドラゴン軍団の挑戦に勝利した偉大な英雄バツ&テリー

この二人により海峰高校は
ドラゴン軍団の魔の手より救われた

恐怖によって抑圧された生徒たちに笑顔がよみがえり、
闇に包まれた学園に一筋の光が差し込んだ

そして再び学園に活気が満ち溢れだした

だがドラゴン軍団の新たなる挑戦、
第二第三の敵の出現、
その出現によって再び学園が闇に包まれるかもしれない

戦え! 愛の戦士バツ&テリー
明日の未来の海峰のために……




何この宗教法人の演説みたいなエンディング。
この時代のゲームはどうしてこう、
ドラゴン軍団とか愛の戦士バツ&テリーとか
無理な設定のまま意地でも先に続けようとするのだろうか。

そうして女性向けに作られた続編が『オシャレ魔女ラブ&ベリー』です。違います。



オープニングでズラズラ~っと並ぶ著作権表示が物凄いことになっているコナミのDS版『サンデー×マガジン 熱闘!ドリームナイン』では
当たり前だがドラゴン軍団がどうのこうのは無かったことになっており、
と言うか「バツ&テリーは」スト-リーモード自体を入れてもらえず、
マガジンドリームチームで先発バッテリーを務めるだけとなっている。
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Posted by 白川嘘一郎 at 19:56Comments(6)バカゲー戦禍FREEDOM

2009年05月27日

『Brooktown HIGH』[2]

前記事>『Brooktown HIGH』[1]


雑誌では暗くて見にくかったサービスカット、
おまけミニゲームの脱衣ブラックジャックのスクリーンショットを公開!





主人公の自室のパソコンでプレイしている……という設定のはずなのに、
負けて自分が脱がされた場合、ゲーム内に戻っても実際に脱いでいます

いちいちクローゼットを開けて着替えなおさないといけないんですが、
仮にこのままブリーフ1枚で登校しても、
クラスメイトたちから変態扱いされるだけで、
普通にブリーフ姿で授業を受けて帰ってくることができます。
フリーダムすぎるぜアメリカ。



そして、実はこの『Brookown HIGH』、
最初のプレイヤーキャラ作成で性別を女子にすることも可能、
つまりいわゆる乙女ゲーとして楽しむことも出来るのです!








部屋も何だかセレブな感じに。

本家『ときメモ』と『Girl's Side』を1本のソフトに同梱するような豪華仕様……
と言うか、アメリカらしい大ざっぱな盛り合わせと言うか。
作業量とユーザー数の費用対効果を全く計算してなさそうなところが素薔薇しい。

まぁ、恋の相手となるアメリカンボーイズもこんなのなので
効果もクソもなさそうですが。










好感度や所有アイテムの確認や、キャラクターへ電話をかけるといった行動は、
全てこのPDAで行います。
このへんの、センス的にも合理的にも洗練されたインターフェースは、さすが洋ゲーといった感じ。

問題のキャラクターデザインも、取説に載っているイラストでは
「これはこれで味があってアリかな」と思えるレベルなのに、



      ↓




どうしてこうなってしまったのでしょうか。

なお、最終ページには、なぜかチアガールの写真と、
プロデューサーのおどけた顔写真が載せられています。




このへん(だけ)は日本のバカゲーメーカーとどこか共通するものを感じますね。



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Posted by 白川嘘一郎 at 17:12Comments(4)バカゲー戦禍FREEDOM

2009年05月07日

『Brooktown HIGH』[1]


今回は特別に4ページいただき、
海外版ときメモこと『Brooktown HIGH』をプレイしてみました。
実は、枠とかも特別に萌え系ギャルゲー仕様にしてもらっているのですよ。



本誌では印刷の関係でちょっと画面写真が見づらかったので、
こちらでカラーのスクリーンショットを載せてみます。






OPよりエレクトラたんレイジ(よしお)
デザインはともかく、OPムービーの流れと動きはカッコイイです。






このように、自分である程度動き回って、話しかける相手を選べます。
開発者がこだわった“自由度”の部分ですが、始業時間まで
のスケジュールがタイトな上に、何もしなくても時間が過ぎていくのでけっこう大変。

ちなみに右にいるのが謎の警備ロボ。





本誌ではなるべくカワイく写っているものを選んだのですが、
こちらは学校でのエレクトラたん。
舞台がアメリカということで、制服と私服の区別がないというのは
ギャルゲーとしては致命的だと思います。

制服に萌えるという男性の本能を満たしつつ、
プライベートの私服姿でギャップや新鮮さを演出し、
一歩仲が深まったという親近感を与え、さらに服装の趣味によって個性もアピールできる。

まさに1粒で3度も4度もオイシイ制度。
これこそが日本の学園物ギャルゲーの利点なのだと言うことを再認識。
日本に生まれて良かった。
……私は男子校でしたけど。






意外とカワイイ(?)呪いのブードゥー人形
これ以外にもエレクトラたんは、怪しげな咳止めシロップや、
(ゲーム中に説明はありませんが、昔の咳止めシロップには麻薬成分が含まれていて
 合法的にトリップできるものがありました)
呪術に使う唾液などを要求してきたりする困ったちゃん。

「電波系不思議ちゃん」アメリカンフィルターを通すとこうなるようです。   


Posted by 白川嘘一郎 at 19:01Comments(8)バカゲー戦禍FREEDOM

2009年04月07日

ロンドン鮫・パパイヤ団死すべし





先日、伝説のバカゲー 『シャーロック・ホームズ 伯爵令嬢誘拐事件』攻略本を入手しました。
ゲームレビューのほうもこっちのブログに移植

宝島社がまだJICC出版局と名乗っていた頃のファミコン必勝本シリーズ。

出版社のカラーを反映してか、個性的なライターやクリエイターをいち早くコラムに登用したり、歯に衣着せず他誌を批判したりと、独特のスタンスが目立った編集陣でした。


しかしながら、それでもこの『伯爵令嬢誘拐事件』の、
通行人に無差別に襲いかかるホームズをそのまま肯定するわけにはいかなかったようで、


市民に装したパパイヤ団の手下ども、空手キックで勝負だ。
1キックで30ポンド手に入る。


と、苦しい解説が付け加えられていたりします。

他にも面白いのは、攻略情報の前後に、


下水道の奥に、ボスの部屋があったのだ。そうか、このバイオリンはこの部屋へいたる鍵だったのだ!
「ホームズ、よくここまでたどりつけたね。ここが貴様の死に場所だよ。」鬼気迫る白髪の老婆、彼女こそパパイヤ団ブリストル支部のボス、ゴーディア夫人なのだ。
すさまじい格闘の後、夫人は倒れた。「アメノマチ」という最後の一言を残して…。


このように小説風のストーリーが挿入されること。

……まぁ、どんなに脚色しようと頑張ってみても、
元のゲームシステムがアレなので限界があるみたいですが。

「パパイヤ団の残党がいまだのし歩いているそうだ。けちらしてやったとか
「音楽好きの人間に悪い奴はいない。なぜ戦うのか。手かげんできる程、武力に差はなかった‥‥」とか、すっかり格闘ハードボイルドになってるし。
武力じゃなくて知力を使え、知力を!

完全必勝の名に偽りなし。


巻末では、ただでさえゲーム中にほとんど出てこないマーガレット嬢に、
ギルバートというオリジナルの恋人がいたことが語られ、
2人の結婚式を見守るホームズの姿で幕となります。
エンディングまで勝手に補完してくれる攻略本というのは、最近ではなかなか見当たらないのではないでしょうか。


権利関係が厳格になったため、最近ではこのような個性的で自由な攻略本作りは難しくなりましたが、
こういうの、もっとあってもいいんじゃないかと思います。
TVゲームってもともと、制作者から遊び方を押しつけられるものじゃなくて、
遊び手によって色々なアプローチがあっていいと思うんですよね。

あー、でも『ゲームセンターCX』みたいなコンテンツは、その方向性の最先端のひとつかな。


ちなみにこの攻略本、当時の価格で300円のところ、
プレミア価格で2000円ほどになっておりましたが、
この高値の何%かは自分が担っているのではないかと思うと、ちょっと複雑な気分。
  
タグ :バカゲー



Posted by 白川嘘一郎 at 19:20Comments(4)バカゲー戦禍FREEDOM

2009年03月13日

GET!ボクのムシつかまえて [1]

※数十時間かけてプレイしたゲームの内容を
3,4ページ分のテキストにまとめ、
それをさらに2Pに削るという、
エコや不況が叫ばれるこのご時世において
とてつもなく非生産的な行為の残滓を
多少なりとも昇華させようというコーナーです。



バカデス第3回:
 GET!ボクのムシつかまえて







今や電車内でニンテンドーDSを見かけることは珍しくないが、
GBAスロットにソフトを挿している人は見たことない。

旧世代のゲームハードと同じく、最近の都会の子供たちは昆虫に触れる機会などそうそうないのではないかと思うが、
この『GET! ボクのムシつかまえて』は、
大人の視点から理想の子供世界を描くのではなく、
子供の目線で大人社会のシビアな現実を描いているのが特徴だ。


道に落ちていたガムを踏んづけただけで「お前には運がない」と通りすがりの小学生相手に本気で罵倒してきたりするのはまだマシな方で、
中には話しかけただけで理由も無く殴られて体力を減らされるポン引きや工事現場の作業員なんかも。

こう書くと、いつもの単なるバカゲー的要素のようにも思えるが、
だがしかし、大人たちによってこのような理不尽な目に遭わされた体験は、
誰しも幼い頃の記憶の中に一つや二つはあるのではないだろうか。
そう、大人の世界は必ずしも子供に優しいばかりではないのだ。
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Posted by 白川嘘一郎 at 21:33Comments(2)バカゲー戦禍FREEDOM

2009年01月08日

「いくら吹き飛ばされても、僕らはまた花を植えるよ」

ちょうどこのブログを開設して色々イジってたころ、
サーチエンジンへの引っかかり具合を調べていたら、
ゲームサイド誌上でもおなじみの酒缶氏のブログのコメント欄が引っかかったんですよ。


あの頃のバカゲー本、クソゲー本は
ゲームの面白さよりも書いている人が自分の文に酔って
面白おかしく書いているところに違和感を感じてました。


実際に遊ぶと文章とはちょっと違うことが多々あったんですよ。




まぁ、内容からして直接私のことを指して言っているわけではないみたいですし、
そのときは「おぉ、図ったようなタイミングだな」ぐらいとしか思っていなかったんですが、
今号の『スペランカー』の記事でも酒缶氏は似たようなことを書かれていました。



90年代後半のクソゲー、バカゲーブームは、日の目を見なかったゲームを世の中に紹介した功の部分がある一方、著者の思い上がりやその場が面白くなればいい的な紹介文のせいで一部のゲームに間違った印象を持たせてしまったという罪の部分があります。



事実この指摘にはうなずける面もあります。

埋蔵資源が限られた中で“魔女狩り”のごとく槍玉に挙げるゲームを求めた結果、
ブームが衰退していったのは確かです。

また、インターネットという環境の中では、
ゲームに限らず、歪められた情報が独り歩きしがちだという
いわゆるメディア・リテラシーの問題にもよく頭を痛めています。


しかしながら本誌上で罪だの思い上がりだのまで書かれてしまっては、
現在、編集部から『バカゲー専科』のコーナーを任せていただいている身として
何も言わないというのもどうかという気がするので、
この場を使って少し書かせていただきたいと思います。
(“バカゲーの罪を背負った男”なんてのも個人的にはイカしてるのでOKですが)

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Posted by 白川嘘一郎 at 17:53Comments(7)バカゲー戦禍FREEDOM

2008年11月14日

自由の翼





老舗の映画雑誌、『ロードショー』が休刊した。
若手ハリウッドスターの不在が大きな原因、と言っているが
今年に入ってからの原油・原料高が直接的なトドメを刺したのではないかと思われる。

実は、紙とインクは原油の影響をモロに受ける。
70年代のオイルショックが、日本の漫画業界を、
雑誌の広告収入主体から単行本による直接収益主体にシフトさせたという話もある。
原油の高騰が出版業界に与えるダメージは想像以上にデカイのだ。
特に大判でカラーのグラビアを多用するような雑誌ほどきつい。LEVEL1とかな。
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Posted by 白川嘘一郎 at 23:50Comments(5)バカゲー戦禍FREEDOM

2004年01月01日

『シャーロック・ホームズ 伯爵令嬢誘拐事件』


† シャーロック・ホームズ †
伯爵令嬢誘拐事件

(ファミコンソフト  1986.12.11/トーワチキ発売)




『美食倶楽部バカゲー専科』に掲載された (宣伝) レビューの完全版を一挙公開!
あのシャーロック・ホームズがキックの鬼と化して無法国家イギリスを駆け巡る!

さあ銃を取れ! 殺られる前に殺れ!!






る大捜査線 ■


 思えばファミコン初期の版権物ゲームには、 とんでもないものが多かった。
 たとえば、 異次元空間に迷い込んだ子犬を探す 『タッチ』。 (野球はしません)


 家庭教師の出すクイズから逃げ回り、 雑多な事件を解決していく 『小公子セディ』

 今になってよく考えてみると、 コミケで売られている二次創作の同人ゲームみたいなシロモノが堂々と市販されていたのだから、 恐ろしい話だ。
 そして、その中でも最右翼に位置するダーク&バイオレンスなバカゲーが、
この 『シャーロック・ホームズ 伯爵令嬢誘拐事件』 である。


 皆さんは、 ホームズと聞いて何を連想するだろうか?
 霧に包まれたミステリアスなロンドンの街、謎が謎を呼ぶ難事件、あざやかな名推理‥‥。
 そういった要素を全力のスタートダッシュで置き去りにしているのが、 このゲームなのだ


 ゲームをスタートすると、 いきなり伯爵令嬢が仮面を付けたマントの男にさらわれるデモが始まる。 それはどちらかと言うと江戸川乱歩の世界ではないかと思うのだが。

 そしていきなり何の説明も無くロンドンの街なかに立ちすくんでいるホームズ。
まるでなにげない朝の散歩といった風情。 ‥‥いや、誘拐事件は?

 マニュアルによると、 アップル伯爵家のマーガレット嬢 (捨てキャラらしい適当なネーミングにふさわしく、 オープニング以降エンディングまで2度と登場しない) を誘拐したのは悪のシンジケート 『パパイヤ団』の首領、 Dr.コルディリアらしい。

 ちなみに、Drと言うが何の博士かは不明。

 そんな首領に率いられた、 これまた名前からして悪い (←頭が) 組織がなぜ伯爵令嬢をさらったのかと言うと、
どうやら名探偵ホームズへの挑戦ということらしい。

 犯人と動機、 プレイ前に解決。 推理は?


 別の言い方をすると、 マニュアルがなければこのへんのストーリーはゲーム中ではいっさいわからない。
 私も最初はマニュアルなしでこのソフトを購入したために苦労したものだが、 このようにオープニングストーリーをマニュアルのみに記載する方式が浸透していれば、 ROMカセット時代の中古市場はまた違った展開を見せていただろう。
 ついでにエンディングもマニュアルに載せるようにしていれば、 いちいち仕事のために延々とクソゲー・バカゲーをプレイする手間も省けたものを。

 なお、実はこのマニュアルが大いなる伏線であることが終盤で明らかになるのだが、 とりあえずまずはプレイ開始。


 この手のゲームのお約束として、 通行人に話を聞こうとして接触してみると、
 ビシッ。 ダメージを受けてライフが減った。
 よくわからないが、 ホームズはロンドンの全市民から命を狙われているらしい。

 しかし我らがホームズも負けてはいない。 このゲームでは、 敵を倒すのも民間人から情報を得るのも、 全て共通のアクションで表現される。 そのアクションとは、 「蹴る」
 実に単純明快である。‥‥と言うか市民を蹴るな。 欲を言わせてもらえば悪人も蹴るな。

  シャーロック・ホームズはそんなことしない。

 蹴られた相手は後方に吹っ飛んで消滅 (悪人・民間人を問わず し、 散り際に一言だけセリフを残す。

 それが有益な情報ならばいいのだが、 大半は 「アシタハ アシタノ カゼガフク」 だの 「カエルガ ナクカラ カーエロ」 だの 「ワタシハダレ? ココハドコ?」 だのと神経を逆なでするような迷言ばかりである。

 そして大通りで通行人を倒すと情報の代わりにお金が手に入るのだが、


  それはズバリ強盗では。

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Posted by 白川嘘一郎 at 00:00Comments(0)バカゲー戦禍FREEDOM